2017年12月27日水曜日

解体前には肛門に落ち葉を詰める

 罠有害の手伝いで、吊るし解体をしました。
 内臓を出すスタイルでやりましたが、肛門周りの処理が難しい。
 ちゃんとした解体施設では、肛門周りを皮から切り離した後、腸を少し引っ張り出してから結束バンドで締めます。

 山の中では、解体する前に肛門に落ち葉を積め、糞がでてこないようにしておくと、肉への付着を防げます。

 この前は腸はスルっと抜けたものの、膀胱が残っているパターンに出くわしました。
 衛生的かる手際の良い解体は、まだまだ至りません。

--------------------------------------------
 人によってやり方は色々ですが、大まかな流れ(鹿の場合)

 早く冷やすため、皮むきより先に内臓を出すという人もいるかと思います。
 「deer skinning」「deer quatering」「deer gutress」などのキーワードでYoutubeを検索してみてください。

1.罠の場合、かかった罠とは別の足にワイヤーをかけて保定すること。

2.くくり罠の場合、後頭部か首を棒で叩いて気絶させる
 頭頂部とか耳の間、後頭部などではなく、首部分でも動きが止まります。
 銃では失血死かかなり弱っているはず。

3.止めさしをする
 首の付け根(胸骨上部)からナイフを入れ、気管と大動脈を切る
 刃は頭尻尾の軸線を切る方向。
 顎の下部分を切るパターンもあると聞く
 目を隠すと暴れないかも。
 後ろ脚で蹴られたり、暴れてナイフが飛ばされないよう注意
 自分の足で押さえておく。

4.手頃な木まで引きずる
 一人の場合、上げるのはかなりきついので、下げ荷で。
 解体用品などをザックから出し、すぐ使えるように準備する

5.木にスリングを巻きつけ、滑車とハンガーを設置する
 スリングは24mm幅の荷締めベルトを使っています。

6.肛門に落ち葉を詰める

7.鹿のアキレス腱に切れ込みを入れ、ハンガーを入れ、脱落防止の結束バンドをする

8.鹿を引き上げ、ロープを固定する

9.後ろ脚のアキレス腱付近の皮に一周切れ目を入れる
(吊るす前の方がいいかも?)

10.ガットナイフで皮に切れ目を入れる。
 後ろ脚のアキレス腱から前脚付け根までの脇腹
 後ろ脚のアキレス腱から肛門
 肛門付近から背骨に沿って首まで
 首から前脚方向

11.肛門と皮を分離させる
 尻尾の骨をナイフで切る

12.皮を剥ぐ。
 ここで手袋を交換する場合もある。
 吊るしてあるので、下にエイヤっと引っ張れば簡単に剥がれる。
 掴みにくい場合、皮に穴をあけ、指をひっかける
 必要に応じてナイフを使い、皮と肉の間をなぞるように分離する

13.内臓を傷つけないよう、下腹の薄い筋肉を肋骨に向かって切る
 ガットナイフか、刃を外に向け、指に沿わせるような持ち方で。

14.肋骨中心(胸骨)を切る
 小型の鹿の場合、ナイフで力任せに切り裂く。
 大型の場合、鋸で切る

15.肛門と腸を外す
 やりにくい場合、骨盤の前を鋸で切る
 膀胱に注意。

16.横隔膜や気管を切り、内臓を出す
 内臓の色などで健康チェックをする
 これで皮剥ぎと内臓出し完了。
 大バラシして骨付き枝肉として持って帰るか、骨から肉を外す

0 件のコメント:

コメントを投稿