緑山 のぶひろ
KADOKAWA (2017-12-26)
KADOKAWA (2017-12-26)
女子高生が畑を守るために罠を仕掛けます。
1巻のあらすじ
・畑を荒らすイノシシ
・学校の侵入したタヌキ
・ビワを荒らすシカ
・鳥獣供養
最初の獲物として、くくり罠でイノシシを獲っています。
棒で殴って仕留めていますが、次の回ではオス鹿を知り合いの猟師さんに頼んで銃で止めています。
連載の都合上、最初にある程度盛り上げなくてはいけないですが、止めがアッサリしすぎているし、難易度的にはシカよりイノシシなのでは。
しかも後ろ脚に罠がかかっている。
イノシシを単独で止めさしできる技量があれば、ほぼ完成形ですし、成長や葛藤が描けないような。
サブキャラの友人が4頭身化しやすく、リアルとディフォルメの描写バランスが難しいです。
1巻の登場人物は主人公の女子高生、友人、生徒会長、園芸部員、生徒会長の祖父(ハンター)、若い女性ハンターぐらい。
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女子高生の自然系漫画としては「ガタガール」や「ゆるキャン」があります。
学園物では、親や家庭の事情を描かないのがお約束です。
狩猟は地域に結びついているものなので、両親の狩猟への賛成か反対かの姿勢、家の仕事なども掘り下げて、キャラクターの奥行きを描いて欲しい。
1巻でイノシシ、シカ、タヌキと登場させてしまったので、今後の展開はちょっと苦しくなるかも?
狩猟だけだと話を膨らませにくいかもしれませんが、細く長く続いていって欲しいと思います。
話の展開に詰まったら、女子高生の主人公以外の話があっても良いと思う。
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現実世界を描いているので、漫画ならではの省略やディフォルメはあっても良いですが、設定や背景はぶれないで欲しい。
・畑を守るために罠免許をとった
だれの畑?専業なのか、家庭菜園レベルなのか
どの程度の田舎なのか。バスで通学している。
・狩猟免許を取るにあたって、親の反対は?
親自身が取ることは考えなかったのか。
・地元猟友会との関係性
・罠資材の購入の資金と、資材置き場スペース
いきなりスエージャーなどを買ったのか、先輩狩猟者に借りたのか。
女子高生マンガとしての「ゆるきゃん△」では、予算や交通手段で困る描写があります。
罠ガールでも、そのあたりを描いて欲しい。
罠資材にしてもそれなりの金額になりますが、どこから資金が出ているのだろうか。
・猟期外の有害であれば、役場との関係性
・止めの方法と道具
・車を持っていないようだが、どうやって搬出するのか
役所の人が回収しているが、それに頼っていいのか?
・1話に至るまでの捕獲解体の経験
シカの解体で苦労していたが、辻褄が合わない。
・18歳だが、高校を卒業したあとの進路は
106ページ、鹿捕獲後「私は食べたりしないので」解体のやり方わかりませんし
156ページ、保定具の必要性について考える。
後ろ脚は突進できるので危険と書かれているが、それを1話でやってしまっています。
その辺のプロットが雑だと、止めさしがうまくいかず炎上したハンターのようになりかねません。
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twitterで見た意見
https://twitter.com/yakozenbouzu/status/952917325967122432
>JKを男に置き換えてなお面白いかどうか
確かに。
キャラに頼った作品には限界があります。
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