第065回国会 法律第四十八号(昭四六・四・二〇)でライフル銃(銃腔に腔旋を有する猟銃で腔旋を有する部分が銃腔の長さの半分をこえるものをいう)という部分が追加されました
http://www.shugiin.go.jp/internet/itdb_housei.nsf/html/houritsu/06519710420048.htm
1968年(昭和43年)金嬉老事件(ホーワカービン)
1970年(昭和45年)よど号ハイジャック事件 爆弾、拳銃など
1970年(昭和45年)瀬戸内シージャック事件(銃砲店から奪ったライフル)
1971年(昭和46年)栃木県の真岡銃砲店襲撃事件
こういった事件があったため、ライフル規制の流れになったと思われます。
---------------------------
ライフルについて議論されている委員会
第065回国会 参議院 地方行政委員会
http://kokkai.ndl.go.jp/SENTAKU/sangiin/065/1050/main.html
7号、8号、9号。
第065回国会 衆議院 地方行政委員会
http://kokkai.ndl.go.jp/SENTAKU/syugiin/065/0050/main.html
---------------------------
以下、気になった部分をメモ
---------------------------
参議院7号から
10年以上の許可は76,522丁、許可人数は約1割減で約69,000人(複数丁所持の概算)
5年以上10年未満は162,234丁、人数は約146,000人
5年未満は346,490丁、約310,000人
ライフル銃による獣類の捕獲を職業とする者
115人、147丁
事業に対する被害を防止するためライフル銃による獣類の捕獲を必要とする者
1529人、1716丁
---------------------------
昭和43年の統計
2,543頭 クマ、ヒグマ
441,900頭 イノシシ
11,659頭 シカ
---------------------------
参議院8号から
猟銃58万丁、うちライフル銃は3.4万丁
猟銃等の販売事業所が全国で1600店ぐらいある。
旧憲法時代の法律で、銃砲販売店を県別に決めていて950の定数だった。
最近の猟銃等の盗難の丁数を見ますと、多い年で168丁、少ない年で158丁、大体160丁前後が盗まれている。
猟銃の関係では大体54%ぐらいが発見回復
ライフル銃は約80%程度発見回復
---------------------------
参議院9号から
現在許可をしている麻酔銃は60丁
31丁は市役所、保健所
27丁は動物園
2丁は動物を研究する学者など
---------------------------
衆議院 18号
○古屋委員
ただいま法案の逐条説明がございましたが、こういうような銃砲等につきましての種類と申しますか、ライフルについてもいろいろあるわけでありまして、あるいは散弾銃のたまの問題あるいは空気銃等があるわけでございますが、こういうような猟銃について、その定義と申しますか、特徴といいますか、そうしてまたそれがどの程度威力を発するものであるか、最大到達距離と申しますか、そういう点をまず第一にお伺いしておきたいと思います。
○長谷川政府委員 お答え申し上げます。
ライフル銃につきましては、二十二口径あるいは二十八口径あるいは三十口径、そういうふうにございますが、多いのは二十二口径と三十口径でございます。
それぞれによりまして、また使うたまによりまして威力等は異なるわけでございまするが、最も威力がある三十口径について申し上げますると、最大の到達距離は大体三千二百メートルくらいでございます。
それから有効射程距離と申しまして、普通の技能を有する者が的をねらって撃ちました場合に、その的に当たる距離でございまするが、これはいわゆるスコープといいまして、的がよく見えるようなめがねをつけてねらいますると、六百メートル先のものにも当たる、こういうことでございます。
もしそのスコープがない場合におきましてはおおむね三百メートル、こういうふうにいわれております。
それから散弾銃は、御承知のように、たまの種類がいろいろありまして、それに応じまして銃口の口径が違うわけでございまするが、最も威力があるという散弾銃で、七号の散弾を使いました場合の距離でございまするが、大体散弾銃の場合におきましては、最大到達距離は二百三十メートルくらい、それから有効射程距離は五十メートルくらいである、こういうふうにいわれております。
○古屋委員
ライフル銃というのは、第五条の二の三項に「銃腔に腔旋を有する猟銃で腔旋を有する部分が銃腔の長さの半分をこえるものをいう。」というふうに法律で書いてありますが、もうちょっと常識的にこの意味をひとつ説明してもらいたい。
○長谷川政府委員 お答えいたします。
ライフル銃は銃腔――銃身部の中のところでございますが、そこにみぞが掘ってございまして、このみぞの数は、その銃によりまして多いのも少ないのもありまするけれども、みぞが掘ってございます。
これは何のためにみぞが掘ってあるかといいますると、そのみぞの掘ってあるところをたまが通りますると、たまが飛び出すときこまのような原理になりまして、正確にねらった方向に飛んでいって当たる、こういうものでございます。つまりそういう正確に遠い距離に当たる機能を果たすものでございます。
それで散弾銃は、そういうみぞが全然ないのが普通でございますが、ごくまれなものに、銃腔の長さの半分以下の部分にあるのがございます。
これは現在通産省のほうで規格を定めておりまする散弾銃の中にそういうものがございますので、法律の定義といたしましては、そこに書いてございますように、そういうみぞが半分以上掘ってあるものをライフル銃とする、こういうことにしておるわけでございます。
○古屋委員
今回の法改正におきましては、ライフル銃につきましては相当の規制を加えることになっておりますが、いまのお話のように、ある程度威力のある散弾銃については、今回は全然触れないのか、あるいはこれについては将来さらに検討されるのか、野放しにしておくのか、その点をひとつお伺いしておきます。
○長谷川政府委員
散弾銃につきましては、今回の改正案におきましては、その所持について特別の規制の強化ということはばかっておりません。と申しますのは、散弾銃は最も多く使用されるのは、狩猟に使用されるわけでございまするが、この散弾銃につきましても、もちろんいろいろ事故がございますし、治安上検討を要すべき点がございますけれども、やはりこれの所持の規制ということに関しましては、日本における狩猟をどうするか、そういった根本的な問題等につきまして検討した上で、それと相適合して銃刀法の面におきまして処理をいたしませんと不都合が生ずるわけでございます。
この狩猟の問題につきましては、昨年政府におきまして、狩猟全般につきまして林野庁が中心になっていろいろ検討することになっております。
したがいまして、そういった結論を得ました上で、銃刀法の面におきましても検討を加えたい、こういう考えで今回は間に合いませんので、触れておらない次第でございます。
○古屋委員
最後に公安委員長に一つお伺いしまして、私の質問を終わらせていただきます。参議院におきまして、ライフル銃の許可につきましては、原案では更新さえすればいつまでも持てるということになっているのを、経過規定として五年間に限るというふうにこの法案を修正されておりますが、これに対して公安委員長は、いい修正であったかあるいはこの修正はやむを得なかったものか、どういうふうに考えておられるか、その所信をお伺いしまして、私の質問を終わります。
○荒木国務大臣 お答えいたします。
政府案では、許可を受けてライフル銃を所持する者の既得権を尊重して、将来に向かってライフル銃の所持の規制を強化することとしております。
したがいまして、現在の所持者のうち許可年数の少ない者については、事故の防止という観点からすれば、規制がゆるやかに過ぎるということも考えられるところであります。参議院における修正は、安全性という側面を特に重視するものでありまして、その意味において意義があり、警察庁としては特に異論はございません。
--------------------------------
この通産省の規格が謎です。
明治から昭和46年までの間、法律や通達上、何をもってして散弾銃とライフル銃を分けていたのか。
経済産業省(通商産業省)のサイト
規制にかかわる通知・通達等一覧(22.武器等製造法)
http://www.meti.go.jp/policy/tsutatsutou/022buki.html
武器等製造法の施行について(28重局第1181号)
http://www.meti.go.jp/policy/tsutatsutou/tuuti1/aa68.pdf
猟銃はこうせんを有するものの無いものも同一にしている。
猟銃とは何ぞやという部分はありますが、昭和28年の時点では、ライフリングの有無は問題になっていないようです。
通産省管轄の法律・通達ということで、武器等製造法あたりを引き続き調べてみます。
(追記:ハーフライフルの経緯とYahoo知恵袋に書きましたが、今は廃止されているJIS規格らしいです)
----------------------------------------------------------------
19号
○海法説明員 お答え申し上げます。
捕獲のためにライフルを必要といたします獣類の種類とその生息数というお話でございますが、クマ、ヒグマ及びイノシシ等は、手負いになりますと人に危害を与えるものでございますので、捕獲のためには命中精度の高いもの、それから威力のすぐれているというものが必要でございますので、このためにライフル銃がぜひ必要であるというふうに考えます。
それから生息数は大体クマが一万頭、ヒグマが二千五百頭、イノシシが約十万頭、これは推定でございます。
○山口(鶴)委員 そうしますと、クマが一万、ヒグマが二千五百ですから、クマのたぐいが一万二千五百、それからイノシシがそのほかに約十万ですね。
ライフルがいまどのくらいあるかを拝見しますと、三万四千三百四十三丁。
イノシシの中には最近イノブタと称するものもおるようでありまして、どうもう性の少ないものもあるようですが、そうしますと、特にどうもうだというクマが一万二千五百に対してライフルは二倍以上あるということになりますね。
どうですか、クマの数等から見て、これだけのライフルが要るとお考えでありますか。
○海法説明員 銃の数でございますけれども、これらは先ほど申し上げましたように、手負いになりますと人に危害を及ぼすということ、それから北海道あたりでございますと、非常に人里にも出てくる。
そういうのを駆除しなければならぬという場合に、全体の数がどうだということよりは、そこでどのくらい必要であるかということになろうかと思いますので、直ちに必要かどうかということはちょっと判断しかねます。
○山口(鶴)委員
昨年奄美大島に行きましたら、奄美大島の人口が十五、六万、これに対してハブの数が約二十万というお話を拝聴してまいりました。
そこに住んでおります人の倍もどうもうな獣類がおるとか、国内のライフルに数倍する有害などうもうなけものがおるということならば、これはその必要性も感ずるのですが、どうもわが国におきましても、これほど多数のライフルは必要ないんじゃないか。
先ほど御答弁を聞きましたら、生計を営むために持っておりますライフルは百四十七丁と聞きましたけれども、大体この程度あれば十分でないかという感じがするわけであります。
そういう意味で、今回ライフルの規制を強化されたことは非常に時宜に適したことではないか。
むしろおそきに失したんじゃないかという感じがいたします。
参議院が修正をいたしまして特に規制の強化をいたしましたことにつきましても、私どもとしては全面的に賛成であります。
私はかつて国家公安委員長にも、わが国ではライフルというようなものは狩猟にはほとんど必要ないんじゃないか、ひとつ政府の内部でもいまこういう時期に御検討いただいたほうがいいんじゃないかということを申し上げたわけでありますが、大臣としての御所見があれば、承っておきたいと思います。
○荒木国務大臣 お説のとおりであると思います。
そこで、狩猟、害獣駆除のためにやむを得ないもの、競技のためにやむを得ないもの以外は、原則として持たせないという趣旨で一貫することが適切であろうかと存じます。
○山口(鶴)委員 今回参議院が修正をいたしまして、この経過規定につきましても縛りを加えたわけでありますが、そうなりますと今後ライフルの国内における所持数はおおよそどの程度になるだろう、こういう見通しがあれば、ひとつ承っておきたいと思います。
○長谷川政府委員 お答え申し上げます。
現在三万四千何がしの銃がございますが、参議院の修正どおりで、今後の増減を一応抜きにしていたしますと、五年後におきましては二万一千五百丁くらいになると思います。
なお、参議院の附帯決議にありました小口径のものもやめる、こういうことになりますと、その数は正確ではありませんが、約七千丁くらいさらに落ちまして一万四千丁くらいになるのではないか、こういうふうに推計いたしております。
---------------------------------------------------------------
この議論も凄い流れだ。
生息数と丁数を比較しているが、持っている人全員が個体数調整に協力するわけでもないだろうに。
---------------------------------------------------------------
警察白書 昭和48年
第5章 生活環境の安全浄化
https://www.npa.go.jp/hakusyo/s48/s480500.html
警察白書も、古いものは時代背景が分かって面白いです。
基準の厳格化など、所持規制の強化に努めた結果、法改正による効果が確実に現われ、昭和46年までの増加傾向は、昭和47年に初めて減少に転じた。
これは、銃刀法上、一般のハンターがライフル銃の所持許可を受けるには、散弾銃を10年以上継続して所持することが必要とされたこと、また、鳥獣保護及狩猟ニ関スル法律施行規則の昭和46年の改正によって、小口径のライフル銃が昭和48年2月16日以後は狩猟具として認められなくなることや、所持許可を受けながら狩猟や標的射撃に使用したことのない「眠り銃」の排除等に努めた結果である。
ちなみに、昭和47年中に許可期間が満了したライフル銃4,678丁のうち1,003丁(21.4%)は許可の更新をせず、期間 満了前に廃銃の手続きをとったものと合わせ、1,601丁の減少となっている。
銃の数の推移なども、まとめてみたい。
0 件のコメント:
コメントを投稿