2018年9月12日水曜日

情報の伝達方法

 某狩猟団体の告知を見てみましたが、「見て覚えれ!」という言葉に、ちょっと萎えました。
 いかにも口伝で属人的。

 イベント内容も「弓矢を作ってみよう」と、どこかずれている。
 別の場では石器ナイフを作る講座もあるが、「マラソンを体験するのにワラジを編む」ぐらい微妙。
 そもそも弓矢は日本では使えない猟具です。

 機会の提供か、情報の伝達か。
 イベンターとして技術を切り売りして、小銭を稼いでいる印象。
 それはそれで良いが、技術を伝えるのが主目的なら、違う方法もあるだろう。
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 シンポジウムや学会にも言えますが、参加できないと情報が得られないのは、ハードルが高い。
 情報伝達の手段として、イベント系をまず考えるのは、参加できる時間と費用がある人の考え。

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 その場で実際に見て、体験しないと伝わらない情報もありますが、そうでないものは文字や動画で伝えればいい。

 北海道で銃を所持した最初の年、猟友会に入ったものの、特に誘われることも無く、単独で山を歩きました。
 結果として、一人では動かせないような大きなエゾシカを仕留めました。

 いざ解体する際、参考になったのはYoutubeのみ。
 それでも何とかなりました。
 Youtube検索結果 Deer dressing Field dressing deer quartering
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 クマにあったらどうするか: アイヌ民族最後の狩人 姉崎等

 山の歩き方などをインタビューし、紙媒体の本にしています。
 人の巡り合わせで、記録できた訳で、場合によっては記録されず、人とともに消えていくこともありえた。

 出版ベースは売れる見込みが無いと実現しないが、ウェブベースなら思いついたその日にできます。
 情報を発信する側も、受信する側もコストがかからない。

 今の時代、情報を記録・公開・保存するには、文字や動画で残し、ネットに上げるのが手っ取り早い。
 妄言を数十万字書くなり、誰も見ないような動画を何十時間アップするのも自由。

 リアルで会って、口伝で伝えるのは、時間と費用の制約があります。
 ネット上の情報なら、数万人が見る可能性もあるし、100年後に海外の人が見る可能性もあります。

 この団体に特定しませんが、「技術を伝承する」とうたいながら、ネット上での展開が無いのは、矛盾があるように感じます。

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