2018年8月4日土曜日

草地の再造林と囲い罠

 国有林の造林担当の人と、話をする機会がありました。
 造林は、植え付け・下刈・除伐など苗木の保育をする部署。

 苗木が鹿に食べられて全滅し、草地になっている場所(不成績造林地)があるという話をしました。
 予算がついたのか、翌年度に金網柵で囲い、苗木を植えなおすことになりました。

 鹿の餌場という認識で、猟期に行こうと思ったのに…

 餌資源があると鹿が増えてしまいますが、誘引するフードプロットとしての意味もあるので、単純に無くせばいいというものでもありません。
 林道脇の草にしても、餌資源となっています。
 北海道の洞爺湖の中島のように、餌がなくなれば落ち葉も食べます。

 鹿柵の中は守られますが、森林全体を考えると、鹿の影響を減らさなければ、森林被害も減りません。
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 北海道の前田一歩園財団では鹿に給餌することで、皮剥ぎなど周囲の森林被害を減らしました。
http://www.ippoen.or.jp/forest/damage_by_sika_deer.html
http://www.ippoen.or.jp/forest/report01.html
 例えば、不成績造林地の鹿柵を、囲い罠として使い、鹿を誘引・捕獲することで、周囲の被害を減らせるのでは。
 たまに柵を閉めて下草を餌資源として増やし、時々開放すれば、それなりに鹿が入るような気もします。

 「森林防疫」2018年5月号に掲載されていた、埼玉県のスリット式ワンウェイゲート
 センサー式のゲートに比べ、構造が簡単なのが良さそうです。
 弾性ポールの種類と固定方法がポイントです。

 猟師としては「数日おきに見回りに行って、鹿柵(囲い罠)に入っている鹿を撃っていい」というのは非常に楽です。

 猟期中の扱いや猟師のナワバリ、囲い罠を見回りに行く頻度の法的な扱いなどがクリアできることが前提ですが。


 映像が送信できる罠の普及の際、話題になったような気もしますが、罠における見回りの頻度や罰則などは、法律や通達ではどこに書いてあるのでしょうか。
https://rensai.jp/86003
 こちらの記事にもありますが、法的に何日と定められたものや、罰則はないと思われます。

 数日おきに見回りに行く囲い罠は、ややグレーになるか?
 くくり罠の場合、見回りに行かないと、罠にかかった獲物が必要以上に苦しんだり餓死するなど、アニマルウェルフェア的に問題です。
 中に草があり、ある程度広い囲い罠であれば、それほど問題なさそうに思えるのですが…

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